我流の大工

2012年1月18日 (水)

完成!!からくり作業台の全貌。

昨夜、ようやく作業台が完成した。
そもそも作業台を作ろうと考えたのは、週末昼間の作業だけではあきたらず、夜な夜な作業をしたいと思ったからだ。かといって、狭い我が家で、専用の作業部屋を作れる余裕は無いし、ひと一倍寒がりの私が寒い冬の夜にテラスでできるはずもない。そんなわけで、水場のあるダイニングで作業をすることにした。幸いこには大きめのテーブルもある。とはいえ、所詮はダイニングテーブル、そんなに頑丈(大工仕事には)でもないし、天板も傷つきやすい。かといって、狭い我が家にもう一台テーブルを置くスペースも無い。そんなことを考えていたとき思いついたのがこれ。ダイニングテーブルの下にすっぽりと収まる作業台。色も床のフローリングに合わせてやれば、存在感もぐっと弱まる。どうせ作るなら、より、効率よく作業ができるようにいろいろ工夫を凝らそうと、一月ほど前に設計し、正月休みをフルに活用、どうにか昨夜完成にこぎつけた。拙い技術のせいもあり、気になるところは多々あるが、第一弾としてはまずまずの出来。かな?

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天板にあるいくつかの突起は、それぞれ作業に使うもの。こうしてみるとちょっとしたアートかな?

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このようにダイニングテーブルの下にすっぽり収まります。ダイニングテーブルの足には、家具すべ〜るを貼付けて傷をつけずにスライドさせられるようにした。これが優れもの、片手でも動かせる。

それぞれの天板ですが、このように使います。各々裏には足をつけてあり、テーブルとしっかり固定されるようになっています。横スライドや差し替えは自由自在。

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まずは鑿台。前方の角材に木をあてがって使う。真ん中が外れるようになっており、斜め45度でも固定が可能。

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続いて鉋台。このように手前で引っ掛けて鉋をかける。右側は薄物用に高さを低くしてある。

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お次ぎも鉋台だが、こちらは小口削り用。

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お次ぎも鉋台。ただしこちらは作業台を縦に使って長ものの鉋がけ用。

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最後の仕掛けは、可変式のこれ。

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こうやって挟んで使う。簡易バイスというところ。

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足には、防振・防音ゴムと、滑り止めラバーシートの二枚重ね。

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天板の下にも滑り止めラバーシートで、木と木がぶつかる音を軽減する狙い。

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それぞれ取り外し可能な別パーツなので、このように組み合わせて使う。

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木屑や削りくずは箱の中に落ちるので、最後に掃除機をかけてやれば、掃除は最小限でOK!

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掃除が終われば、道具を中にしまって何事も無かったかのように作業終了。

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2012年1月16日 (月)

二作目懐古。

私が木工を始めたのは、去年のこと。昨年2月に引っ越しをし、広めのテラスを手に入れたので、そこに濡れ縁(ウッドデッキ)を作りたいと思ったのがきっかけだ。そんな折り、知人から震災に伴う節電関連の展示会に、なにか出品してくれないかと依頼され、木工の練習もかねて作ってみたのが、私の木工二作目。一作目はアクセサリー引き出しの可変トレイだったのだが、これは依頼者より恥ずかしいからと掲載を止められている(笑)

夏の節電とは何か?依頼主は、おそらく私がビジュアルで何か表現するものと考えていたと思うが、私が行き着いた答えは違うものだった。古くから日本人は、夏の暑さを凌ぐため様々な知恵を持っていた。打ち水、行水、縁側の水瓜に怪談話、古き良き日本がそこにある。夏に電気を使わないためには、電気製品の無いところに行けばいい、すなわち外だ。とはいえ灼熱の昼間に外出するのは自殺行為、でも、日が落ち始めたころ、打ち水をし、夕涼みに外に出るのは可能だ。クーラーのように涼しくはないけれど、落ちゆく夏の夕日を見ながら、街角で行き交う人と談笑する姿は、日本古来の懐かしい風景。そんな風情に無くてはならないものが縁台だ。ということで縁台を作ろうとアイデアを練った。

私が作る以上(当時は自分の腕を計算に入れていなかった)、普通の縁台じゃつまらない。なにか工夫を、アイデアをと日々悶々と考えた。思いついたのは二人で座れる円弧の縁台。親しい二人は、内側に座って顔つき合わせて話をし、そうでない二人は外側に座れば適度な距離を作れる。まあるく並べれば浮き世話に花が咲く。涼しさの工夫は、普通より間隔の空いた座面と絵で描いた木陰の演出、たとえそこに日陰はなくとも、目だけでも涼しさを感じられるように、これぞ江戸っ子の工夫(江戸っ子じゃないけれど.....。)。

コンセプトは終了、いざ、設計に入ったが、何せ木工初心者、図面で立体を考えるだけでひと苦労。CADなんてソフトは使えないから、お得意のグラフィックソフト(Illustrator)で、あーでもないこーでもないと頭をひねる。どうせなら、ほぞ組にしようという無謀な挑戦、どうにかできあがった骨組みは、F1のフロントサスペンションのような形。(技術は拙いが、実はこの段階が一番美しいと今も思っている。)

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座面を貼ったらこんな感じ。

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さらに木陰を演出して完成!

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これは展示会場に貼った説明用のポスター。残念ながら私の腕ではひとつしか作れなかったもので、使い方はビジュアルで表現。

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こんな真冬に、なぜ、夏の夕涼みの話題なのか?
いやいや、こんな寒い日だからこそ、夏の暑さを恋しく思う、たとえそれが酷暑であろうとも、この凍える寒さよりましに思えてしまう。それが人情というものじゃありませんか。


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2012年1月13日 (金)

【書籍】木工手道具入門

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「木工手道具入門」最近手に入れた書籍。木工入門ではない。木工用手道具の入門書だ。内容は木工に使用する道具、鉋、鑿、鋸から毛引き、差し金、スコヤ、墨壷まで多岐にわたるが、あくまで手道具なので、電動工具などは含まれない。あまり厚みのある本ではないが、種類から使い方、手入れの仕方、砥ぎ方までわかりやすく解説されている。中でも鉋に関しては多くのページが割かれており、ある職人さんの手による鉋のできるまでが写真入りで細かく載せられている。入門書とは思えないくらい充実しており、座右の書にしたいと思っている。表紙のデザインがいただけないのと、中はスミ1色刷りなので、少々写真が見づらいのが難点。

特筆すべきは、この本の後半。定規と治具の作り方が紹介されている。摺り台、木口削り台、木製スコヤに直線定規などなど、自作しておけば便利な道具だ。さっそく、それら治具を組み込んだ作業台を設計し、ただいま製作中。完成したら、また、紹介したいと思う。

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2012年1月 6日 (金)

我流の○○:年初から反省。

昨日投稿した「我流の大工」、一夜明けて、「大工」という呼び名について考えてみた。「日曜大工」「D.I.Y.」という言葉は嫌だと良いながら、たとえブログ上でも自分を(我流の)大工と言ってしまっていいのかどうか、本職の方々に無礼ではないのかと、つらつらと考えた。実際、ここ数ヶ月、木を触ってみて、本職の方々の技が、知恵が、如何に凄いものかひしひしと思い知らされた。元々手先は器用なのと、7年ほど前から面打ちをしていたこともあり、鑿の使い方や砥ぎ方、木の扱い方をある程度わかっていると思い上がっていたのだ。ところがどっこい、実際やってみると、鋸で真っすぐに切る事すらままならない。すぐさまネットで「真っすぐ切る方法」を調べてみた、鋸ガイドなる便利な道具も販売されているが、最初からそれを使うのは何だか負けを認めたようで癪に触る。姿勢を正し、持ち方を替え、肩の力を抜いて、鋸の重さで切る、身体の中心に刃を置き、決して無理な力を加えない、闇雲に早く引かない。少しはましになったが、まだまだ直角にはほど遠い。このままじゃいかんと、道具としての鋸を調べ始めた。鋸の刃は交互に曲げられている(これをあさりという)その精度が均等でないと切れ目は曲がっていく。また、鋸の刃が適切に砥がれている事が重要だ(これを目立てといい、専門の職人さんも存在する)。そこで、ヤフオクで検索し、通販サイトを徘徊、鋸を物色した。本職用はとても高くて手が出ない(数万〜数十万)ので、手の届く範囲で良いものを購入、さっそく切ってみる。結果、やはり腕が足りてないことを実感するに至った。
そんなわけで、今では自身の腕の無さを痛感し、大工さん職人さんを心底尊敬している。

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光川順太郎作 細工鋸5本組み
(初めて買った細工鋸、その後、紆余曲折あり、現在は岡田金属工業のゼットソーを愛用しているが、その顛末は、また、次の機会に)

話を最初に戻そう、そもそも大工というのは「大匠(おおきたくみ)」という言葉から来ている(すでに恐れ多い)。大工という呼び名が一般的に使われ出したのは江戸時代後期の事らしい。そもそも大工とは官職の役職名で7世紀頃にまで遡り、当時、国家の建設業を担った木工寮の職制に由来し、大工(おおきたくみ)、少工(すないたくみ・すくなたくみ)、長上工(ちょうじょうこう)、番上工(ばんじょうこう)の4等級が定められていたとのことである。また、「木」を扱う職を「右官」「土」を扱う職を「左官」と呼んだという説もある。左官という呼び名は現在も残っているから馴染みがある。この「右官」と「左官」、飛鳥時代に都造りのために聖徳太子が組織し、そう呼んでいたという説もまであるようです。(う〜ん、もはや軽はずみに大工という言葉を使えなくなってきた。)
大工は、その後様々な方面に分派し、
宮大工:神社・仏閣の建造を行なう。釘を使わず引き手・継ぎ手などを駆使する。(これが魅力!)
家屋大工:一般的な木造住宅の木材・建材の加工・取り付けを行なう。
数寄屋大工:茶室を造る大工。より芸術的な建造をする。
船大工:木造船(和船・帆掛け船・屋形船)などの建造。
建具大工:障子・襖(ふすま)などを制作する。現在は表具屋、建具屋と呼ぶ事が多い。
家具大工:読んで字のごとく家具を作る。指物師とも呼ぶ。(憧れる〜)
その他、近代の建築では、型枠大工や造作大工なども存在する。

そんなわけで、大工を遡ると、右官という官職に行き着き、聖徳太子まで登場してしまった。これはますます恐れ多い。

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2012年1月 5日 (木)

我流の大工

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2012年、新年あけましておめでとうございます。

3年半前、このブログを立ち上げてから最初の1年は365日一日も欠かさず更新し続け、その反動か、2年目の去年は月に1回程度しか更新しないというていたらく。日本にいろんな事が起き過ぎた1年だったからなのか、Facebookを始めたからか、はたまた、さぼり癖がついてしまったのか、原因はいろいろあると思うのだけれど、とにもかくにも更新の滞った1年には違いない。
今年はココロを入れ替え、毎日とはいかずともできるだけ更新するよう心がけたいと一年の計をたてる。とはいえ、どうも昨年の年明けもそのようなエントリーを投稿したような気もする。
まぁ、何はともあれ、今年も一年、よろしくお願いいたします。


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【我流の大工】

昨年2月、引っ越しを契機に日曜大工を始めた。「日曜大工」言い得て妙なのだが、言葉の響きはどうにもしっくりこない。たとえ本業でなくとも、ものづくりには真摯に向き合いたい私としては、この言葉、本意は別のところにあるとしても、「まぁ、日曜大工だから....。」という予防線を張っているようで好きになれない。D.I.Y.は、その言葉の軽さが嫌、本来の意味ではなく日本語での使われ方に違和感を覚えるのかもしれない。とはいえ、知識も技術も拙いのは、まぎれも無い事実、教室に通うわけでも、どなたかにきっちり教えを乞うたわけでもないので、ひたすら我流で試行錯誤している。さずがに歳も歳、本業のデザイン家業もあるので、弟子入りさせていただくなんてことは夢のまた夢だが、できれば指物師や宮大工師の工房で日がな一日仕事を見学させていただきたいと切に思う。

そんなこんなで、私の大工修行は、もっぱらネットに頼っている。道具の選び方から使い方、購入は通販、ものによってはヤフオクで落札。これを自分の足でと考えると気が遠くなる。ネット様々だ。今までの趣味も、まずは道具から入ったが、この木工という技術、そのために作り上げられてきた道具達のなんと美しい事か、始めた頃は電動工具に注目し、やれリョービだ日立だ、やはり本物志向ならマキタだと、これまたネットで知識を蓄えて、いくつか道具を購入した。電動ドリル(リョービ)、インパクトドライバ(マキタ)、ジグソー(リョービ)、トリマー(マキタ)、さすがに丸鋸やボール盤はスペースの関係上あきらめたが、それらは今でも重宝している。この道具で、自宅テラスのウッドデッキを作った。そうこうしているうち、まな板の鉋がけをきっかけに、より深みにはまる。各種鉋、追い入れ鑿、鋸、毛引き、砥石と果てしがない。ちなみに写真は、はるばる埼玉県は行田市まで出かけていって購入した三木産10本組みの追い入れ鑿。

せっかく調べたり体験した事柄なら、ブログに書こうと思いつつ、なかなかままならなかったが、今年は、そんなこともどんどん書いていこうと年の初めに思った次第。どこまで続けられるかわからないがと「予防線」を張りつつも焦らず気負わずやってみます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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