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2010年11月22日 (月)

【能面】いよいよ彩色も最終段階。

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羅睺阿修羅王(黒髭)の彩色も、最終段階に入ってきました。肌部分の汚しはほぼ完了。あとは、歯を金にと口にくわえた玉は銀に彩色して、髭や髪の毛を毛描きすれば完成!(かも?)なかなか表面テクスチャーもいい感じの色合いになってきています。これを持って、明日から京都に行き、最後の詰めをしてきます。
今週末は、いよいよ京都での能面展、わたしの羅睺阿修羅王を含めた、十数人の作家が各々の解釈で作った阿修羅王がお披露目です。能面展のくわしく情報はこちらをご覧ください。さあ、明日から大変だ!

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2010年11月18日 (木)

【能面】荒らした結果と汚し、胡粉と膠のマジック。

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前回、わざと荒らした表面に汚し(顔料で色づけ)を施し、それを細かめのやすりで八分目ほど落とします。荒らした部分は、当然凸凹になっているわけで、それに汚しをすれば凸面にも凹面にも色が入ります。それにやすりをかければ、凸面は、汚しが削られ地色になり、凹面はそのまま濃い色が残ります。せっかくつるつるにした表面を敢えて荒らした理由はここにあります。これは油絵やアクリル絵の具でもよく使われる技法。汚しを八分目落としてしまうのですから、当然、全体の色味はに戻ってしまいます。そこで、さらに汚し。本来影になる部分は少し濃く、光が当たる部分は明るめに汚しをし、立体感を強調していきます。そうして、磨きをかければ、上のように艶が出ます。特にコーティングをしたわけでもないのに磨けはこのとおり。これが胡粉と膠のマジックです。顔料は、膠の層に深く取り込まれ、膠のガラスのような艶が全体を覆います。これからさらに汚しては磨くを繰り返すことによってその効果はさらに増していきます。これがなんともいえない深みを出し能面に命を吹き込みます。

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2010年11月10日 (水)

【能面】表面をわざと荒らす。彩色の工程。

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羅睺阿修羅王(黒髭)の彩色もいよいよ大詰め(といってもまだまだ)。木彫りで極限までつるつるに仕上げ、下塗り、上塗りとその精度をさらに高め凸凹やキズを徹底的に取り除いた上に、刷毛塗りで、わざと表面を荒らします。どうせ荒らすなら、なぜそこまでつるつるにしたのか?それは、この後おいおいわかってきますが、そもそも能面は、新品のようには仕上げません。まるでガンプラのように汚れやキズをわざとつけ、数百年経ったかのような仕上がりを目指します。(これがなかなか楽しい。気分的にはプラモづくりの延長線にあるような気もします....。いやいや、そんなことを言ったら、いろんなところから叱られます。)この後、また、つるつるに戻るのですが、この荒らしがどんな効果を生むのか?乞うご期待。

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2010年11月 2日 (火)

【能面】なんだかモーフィアス!

いよいよ羅睺阿修羅王の彩色も大詰め。上塗りの第一段階が終わったところで、目の金冠づくり。能面のセオリーとして神様系のものには、目に金冠がつきます。銅板を打って成形し、金箔を貼ったりします。まずは銅板を大まかな形に切ります。サイズはひと回り大きく。とはいえ、叩いていくうちに銅は伸びますから大きくしすぎる必要はありません。ということで、だいたいのサイズに切ったものを目に当ててサイズの確認。すると!

銅板がミラーのサングラスに見えて、これじゃあまるで、マトリックス(MATRIX)のモーフィアス(MORPHEUS)!なんだかガラの悪い面(おもて)になってしまった!

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そんなことしていてはバチが当たりそうなので、ちゃんと作業再開。下の写真は、まだ作りかけですが、大まかな形が出来上がってきたところ。銅という金属は、柔らかいイメージですが、叩くとどんどん硬くなります。硬くて歯が立たなくなってきたら、焼き入れをします。すると不思議なことに、また、柔らかい銅に戻るのです。銅の鍋やヤカンなんかはそうして何度も焼き入れしながら作られます。実は今回、右目と左目の色を変えようとしています。銅板以外にアルミ板や洋白板、真鍮板を買い込んできました。チタン板も手に取ったのですが、なんとなく硬そうだったのでやめました。トンカントンカンやって、焼き入れしてと、なんだか鍛冶やさんになったみたい。木彫、漆塗り、日本画(彩色)鍛冶、金箔貼りと、能面作りは日本の伝統工芸の集大成のようです。面白い!

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