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2010年9月27日 (月)

バイクの森閉館セレモニー。

埼玉県は秩父にあるバイクの森が惜しくも閉館になってしまいました。古くは1920年代から1990年代までの希少なバイクコレクションが魅力的で、閉館してしまうのはどうにももったいない。最近では電動アシスト自転車の出荷台数がバイクの出荷台数を追い抜いてしまったり、めっきりバイク離れが進んでしまっています。かくいう私もバイクに乗らなくなって早や10年。そろそろ、また、復活したいなとか思う今日この頃でした。車の免許を取ったのが30代と遅かった私は、大学時代からバイクでいろんな場所に行き、いろんな人と出会い。たくさんのことを教えてもらいました。車と違い自力では立っていることすらできない不安定な乗り物。ひとたびアクセルをふかせばロケットのように加速する荒々しさを持つ。コーナーでは、地球の重力と、自らの速度と遠心力のバランスを取りながら曲がっていく。ひとつ間違えば暴れだし、格闘技のようになる乗り物。うまく折り合いがつけば、何よりも早く自分を運んでくれ、心地よい風も感じられる。鉄の馬とも形容されるように、バイクを生き物のように感じるのは、そんな不安定さからくるのかもしれない。
なにはともあれ、関係者の皆様、お疲れさまでした。また、どこかで復活されることを切に願います。

閉館セレモニーには、大倉正之助氏鼓動隊の皆さんによる大鼓の奉納が行なわれました。
ドーム状のホールに響き渡る大鼓の音色は、時に激しく、時にバイクたちの労を労い、讃えるかのように、建物全体にこだましていました。火が入ることの無くなったバイクたちは静かに、その鼓の音に身を委ねているように感じたのは私だけではなかったと思います。

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大学時代あこがれだったDUCATI。いつかこれに乗りたいと、プラモまで作ったっけ。(未だに乗れてないけど。)

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1950年代のDUCATI。こんなのも作ってたんですね。

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入り口にはメッサーシュミットが置いてありました。(なんとナンバー付き!)

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2010年9月24日 (金)

うるし塗り!【彩色開始!】

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羅睺阿修羅王もいよいよ彩色。彩色に際して、まずは裏面の工程。まずは、過マンガン酸カリウムというなんとも劇的な名前の溶液で焼きを入れます。文字通り、表面を化学的に焼き、耐久性をあげます。能面は檜でできているので、当然、脂が出たりします。木目で判断し、表面には脂が向かないように木取りしてあるので、裏面に脂が出る可能性が高くなります。また、裏面は演者の顔が当たり、呼気や汗が直接かかるので、そういうものから守る効果もあります。過マンガン酸カリウムは手に付くと手の表面も焦げたような色に変色します(実際焦げてるんだろうなぁ)。表面だけなので痛くも痒くもないですが、洗っても落ちません。不思議なことに一晩経つとすっかり元通り。人体の再生能力ってすごい!あらためて驚かされます。
焼きが落ち着いたら、軽くヤスリをかけて、凸部の焼きを少しはがします。これによって濃淡が出て、古びた感じになります。
さて、いよいよ漆塗り。赤土色と黒をまぜて渋い赤を作り、塗っていきます。漆器と違って裏面なので、少し荒々しく。あまりテカテカと光る感じには仕上げませんでした。何となく鎌倉彫のような感じに仕上がりました。我ながら上出来!49年間漆でかぶれた記憶はありませんが、生の漆を触るのは今回が初めて。大丈夫だと思いつつも若干不安がよぎります。なんとなく、体のどこか痒いと、「漆のせい?」と思ったりしながらの作業でした。幸い漆にかぶれることはなく、無事完成!
ここから、室(むろ)を作って漆を乾かします。乾かすといっても漆は乾燥では乾きません。(変な日本語)70〜80%の湿度と25〜30度くらいの温度が必要です。(ドライヤーで乾かすわけにはいかんのです。)もちろん、専用の室など無いので、プラスチックケースに濡れぞうきんを引き、密封して3日間乾かします。
さあ、これでいよいよ表面の彩色に入れます!

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2010年9月 7日 (火)

羅睺阿修羅王アップ。

顔のアップです。
鼻の頭と眉間は補修してあります。補修は、能面と同じ檜を粉末状にしたものを使ってパテのようなものを作り、補修します。先日、室町や江戸時代の能面を調査する機会に恵まれましたが、当時の能面師も、ちゃんと補修はしていたようです。(一安心)ただし、補修したところは、胡粉がはがれやすく、数百年の年月の間に剥離したりする可能性があります。まぁ、私の能面が数百年大事に保管されていればの話ですが.....。この羅睺阿修羅王(原型は黒髭)は口に玉をくわえた特殊なものにしてあります。後の世の人々がこれを見てどういう想像をしてくれるのか、興味津々です。叶わぬことですが自分の眼で見てみたいものです。

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彫りも最終段階。羅睺阿修羅王

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口も空き、鼻も空き、眼も明き、いよいよ彫りも最終段階に入りました。(ここまでの行程はこちらで)
まだまだ直したいところは、それこそ山のようにありますが、23日から彩色に入ろうと計画しています。
かなり精悍な顔つきになってきたのではないかと思っています。能面の彫りは、基本的にやすりをかけません。ここまでの表面を整える作業は、すべて彫刻刀のみでやります。これは先生の言いつけですが、やすりをかけると、細かな木の屑が木目に擦り込まれ、胡粉が乗りにくくなるんじゃないかと勝手に解釈しています。下地の盛り上げ胡粉を塗ってからは、ひたすらやすりがけをします。その段階になって、木目や色が見えなくなり、真っ白になるので、初めて本当の形が見えてきます。(そこがひとつの楽しみ)

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