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2010年6月 5日 (土)

地球温暖化とヴァイオリンの音色。

ヴァイオリンの音色は、使われている木に大きく影響されるらしい。木を使ったあらゆる物がその木の材質に影響されるのは衆知の事実だ。だからこそ、用途によって適切な木が選ばれている。能の大鼓の胴は硬い桜の木、非常に硬い柘植の木が櫛に使われるのは有名だし、その他小さな細工物によく使われる。湿気に強く、防虫効果もあると言われる桐は家具に、水に強い桧は、建物に使われる。中でも桧風呂は有名だ。ヴァイオリンに使われる木は二種類。表は柔らかく弦に共鳴しやすい松の木、裏面は硬い楓が使われる。いい音色を奏でるために必要なのは木の種類だけではなく、その木の質が大きく影響する。より良いとされるのは、木目が細かく均等であるものということ。木の木目は、幅の広く白い夏目と狭く色の濃い冬目に分けられる。木目がよく見えるのはこの二つが連続しているからだ。この差は木の成長速度に比例する。夏は成長期なので、木目の幅が広くなり、冬はほとんど成長しないから狭くなる。つまり、いい音色を奏でるヴァイオリンに必要なのは、夏にあまり成長しなかった木ということになる。では、成長が緩やかな夏とはどういう夏なんだろうか?そもそもなぜ夏に成長が促進されるのだろうか?その答えは簡単だ。夏は太陽の恵みを受け暑い。植物は葉を生い茂らせ、太陽の恵みを一身に受けて健やかに成長する。逆に成長が緩やかになる夏は冷夏だ。誰もがその名前を聞いたことがあるヴァイオリンの名器、ストラディヴァリウス。その作者ストラディバリが生きていた時代は、小氷河期と言われるくらい寒冷な時期が続いていた。だから、彼が手にできた素材は非常に目の細かい最上の材質だったと言われている。もちろん、木目は年輪とも言われるように、一年に一つしか出来ないので、寒い夏が数十年続かないと、良い木はできない。その自然の営みが、名器ストラディヴァリウスを産むのに重要な条件の一つだった。
温暖化が続く現代、夏は暑く、冬すら温かい。これでは木は元気に育ち過ぎ、その木目をどんどん広げてしまう。このまま数十年この状況が続けば、ヴァイオリンに適した目の細かい木はどんどん少なくなってしまうだろう。地球温暖化がこんなところにまで影響するとは驚きだ。しかし、ここでふと気づいたことがある。地球温暖化の大きな原因の一つに化石燃料を燃やして出る二酸化炭素がある。二酸化炭素が空気中に増えると温室効果の原因となり気温が上昇する。しかし、植物がこの二酸化炭素を使って光合成をするのも事実だ。人間が木を伐採し、二酸化炭素を消費してくれる植物を減らしたことで、温室効果に拍車がかかっている。このまま人間が愚かな行為を続けるなら、その先に待っているのは人間の絶滅かもしれない。しかし、人間が滅亡か極端に数が減れば、温かい気候と豊富な二酸化炭素の中で植物は大いに繁栄する事だろう。そうして、人間が自らの首を絞めた地球温暖化の原因は地球上を覆い尽くす植物によって長い時間をかけて浄化される。そうして地球は再び美しい星に戻るのだろう。そうなる前に人間が本当の意味で気付けば良いのだけれど.....。
そういえば、化石燃料は後数十年で枯渇するとも言われている。そうすれば我々人間が燃やすものも無くなってしまう。地球温暖化の大きな原因が一つ自然と解決されてしまうのかもしれない。結局、人間の営みなんて地球の歴史の中では一瞬でしかない。地球はもっと大きく緩やかな時間の流れの中にいる。人類の時間とは次元が違うのだ。地球がちょっと身震いしただけで、滅亡の危機に瀕してしまうようなちっぽけな人間が「地球にやさしく」なんて、なんとおこがましいことなんだろうかと思う。

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