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2010年5月15日 (土)

国の借金は900兆円あるけれど。

国の借金は、900兆を超え、このままでは日本はギリシャのように破綻する。この額は国民一人あたりに換算すると、880万円近い。とあちらこちらで警鐘が鳴らされている。人によっては、「これを企業に置き換えたら、すでに破産してますよ」と言う。そもそも国を企業に置き換える事が無意味なのだが、危機感を煽るにはわかりやすいのも事実だ。しかし、ちょっと考えてみよう。ありすぎるのは困りものだが、借金が一円も無い経営状態というのは非常に稀だ。たとえ借金が一円も無くても経理上、負債は必ず存在する。借金と言う表現が問題で、経理的には総称して負債と呼ぶものだ。正確に言えば有利子負債ということになる。負債があればもちろん債権もある。本来、そのプラスとマイナス、専門的には借方と貸方を照らし合わせてみて初めて状態が明確になるものだ。会社経営でそれを表したものが貸借対照表になる。この貸方には資産として、貸付金や、売掛金、不動産などの固定資産から資本金までが含まれる。経営状態が健全かどうかは、この債権と債務を照らし合わせてはじめて見えてくるもので、借金だけを取り上げて議論するのは意味が無い。例えば、トヨタは2008年度の決算で有利子負債は12兆2100億円もある。規模を基準に比較すれば、これは相当なものだ。ただ、有料企業のトヨタは、売上高は26兆2892億円あるし、その他資産も多いから、健全な経営状態といえよう。昨年こそ、リーマンショックで多くの赤字を出したが、2008年は2兆円を超える経常利益だった。
これに比べれば、我が国の経営状態は惨憺たるものだが、赤字が900兆円というわけではない。日本の土地の一番大地主は国だし、諸外国への貸付金の総額も相当なものだ。借金の額ほどではないが、相当な債権を保有している。それらを差し引きすれば、まだまだ、捨てたもんじゃないと思う。よく、国の収入として税収があげられ、これだけの税収ではどう考えても赤字という比較もされるが、債権から生まれる収益も計算に入れなければ片手落ちだろう。諸外国の財政はちゃんと、差し引きした金額が発表されているし、日本も毎年ちゃんと、ひっそりと?発表はされているが、我々の耳に届くのは借金総額だけだ。
もう一つ、借金の大元である国債は、その90%ほどは国内で買われている。つまり、国民一人あたりの借金は、880万円ほどにのぼると煽るが、その90%は、国民の債権でもある。国民の側からそれらを差し引きすれば、実質的な借金は、数十万円ということになる。
とはいえ、このまま増え続ければ、いつかは取り返しのつかないことになる可能性があるのは間違いない。しかし、ちゃんと照らし合わせて考えれば、言われているような超緊急状態でもないような気もする。では、なぜ、今、これほどまで、切羽詰った危機的状態と煽るのだろうか?その向こう側に、消費税導入や、増税を正当化する財務省の影が見え隠れするような気がする。

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