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2009年5月31日 (日)

【新・浮世絵展】まだ、できていません!

Nihonbashi

今日でついに5月も終わり。明日は6月、明後日は搬入。それなのに.....。
まだ、今回用の大作、日本橋展開図がまだできていません。上は、横幅1m60cmになる長い作品の左側部分です。文字通り「お尻に火がついて」いえいえ、いっそのことジェットエンジンでも付けて釈迦力に飛ばさないと間に合いません。そうです、実はブログを書いている場合じゃないんです。

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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2009年5月30日 (土)

神社の中の断崖絶壁

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左の写真、断崖絶壁に見えますが、実は右の切り株です。(ちなみに背景の海は合成)
何事も視点を変えてみると新たなものが見えてきます。

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【新・浮世絵展】月に想う。

Gesshoku

今回、月にちなんだ作品も6点あります。内1点「月鼓」の除いてすべて未発表の新作です。以前ご紹介したように「月鼓」も大幅に描き直しているので6点すべてが新作といってもいいでしょう。これらは今年に入ってから連続で制作したものです。龍に魅かれるのと同じような理由で月も思いを巡らすと、とても奥深い広がりのある題材だと感じています。
上は、「月蝕」という作品です。月と龍、両方をモチーフにした作品です。月を蝕むのは龍の群れ、あるいは月に当たる日の光が遮られた時、月に棲む龍がその姿を見せる。そういうイメージを表現したものです。古来より人類は、自分たちに理解し難い超自然的な現象は、人の力が及ばない何かの力が関わっていると考えてきました。それら様々な力の象徴を龍や麒麟、鳳凰、鬼として表したのだと思います。「月蝕」は明るめでわかりやすいものが多い私の作品の中でも少し毛色の変わったものに仕上がっています。雲肌和紙という激しい表情のある紙を使用して、さらにその世界観を強調し、画面では伝えられない新たな表情を見せてくれています。
日本では昔から月に兎が住んでいるとされていますが、次に日本で見られる次の皆既月蝕は2010年12月21日です。その夜、空を見上げて月をよく見てみてください。兎が隠され、その向こうに龍の背中ぐらいは見えるかもしれません。

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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2009年5月29日 (金)

【新・浮世絵展】やっぱり龍が好き!

Konryu

【金龍】夕景、金色に染まった雲間を悠々と泳ぐ龍の姿。
今回の出品作の中には、龍をモチーフにしたものが5点あります。昔から龍は好きで、お寺や神社を訪ねた際には必ず探します。特に神社などの手水所(ちょうずどころ)には、ほとんどの場合、龍がおり(多くの場合口から水を出しています。)、手を清めるためだけではなく、必ず立ち寄る場所です。
龍そのものにももちろん魅かれますが、龍という題材は、私に空想の翼を広げさせてくるものです。そもそも架空の生物であり、確かな形が限定されているものではありません。しかし、その背景やお話には事欠きません。古今東西様々な様式で表現されてきました。西洋ではドラゴンになりますが、この神話の生物は世界中ありとあらゆるところに出没しています。場所によって様々な形状に変化はしますが、基本思想は同じところにあるように思えてなりません。このように世界中で語り継がれる架空の生物は他に無いのではないでしょうか?もしかしたら、その昔、龍は本当に存在したのかもしれません。今もこの絵のように空の上を悠々と泳いでいるのかもしれません。個人的にはネッシーよりも信憑性があるように思えるのですが、いかがでしょう?

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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なぜこの形が必要なのか?

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道端で見つけた蕾。何という名前の花なのか知りません。でも、その形は妙に私を引きつけました。最近のフォーミュラーカー(F1)のノーズを彷彿とさせる流線型。まるで風洞実験でも受けるかのような計算された曲線の組み合わせ。思わず「美しい」と唸ってしまいました。高速で移動するわけも無く、ましてや飛び立つこともないのに。生物の進化は、「自然淘汰」という言葉が象徴するように、ある種の必然の上に成り立っています。では、なぜ、この形が必要だったのでしょうか?雨露の水滴が効率良く流れ落ち蕾を守るためでしょうか?それとも強風を受け流し、茎の負担を軽くするためでしょうか?
その答えは、花が咲いた時にわかるかもしれません。(いや、わからないかもしれませんが.....。)

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2009年5月28日 (木)

紅白の袱紗(風呂敷?)

Osechi

先日、知り合いの結婚式のお祝いを包むために1枚だけ作った紅白の袱紗(ふくさ)。袱紗には色々決め事があるようなのでこれを袱紗といえるのかどうかはわかりませんが、真ん中に私の作品「御節」を配した紅白の地には松竹梅の文様を施した一品。「御節」というタイトルですが、食べ物の絵ではなく、めでたい物尽くしになっています。松竹梅、鶴亀、鯛、海老、富士山、日の出等々。大変喜んでいただけ、お部屋に飾っていただいているようです。幸せものの一品です。

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2009年5月27日 (水)

小べし見(こべしみ)現在進行中!

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数年前から、面打ちをやっています。写真は、3面めにして挑戦中の「小べし見」。最初は、小面始めるので、前2作は小面です(内、1作は現在も進行中、つまり、完成したのはまだ、1作しかありません。)
小べし見のべしという字は、難しい漢字で(ヤマイダレに惡)文字化けしてしまうので平仮名表記です。口を真一文字に結び、眼光鋭く顔色は赤く上気した鬼神の面です。鬼神(鬼?)といっても、能面では男面の鬼に角は角は無いそうです。一般的に知られる鬼の面「般若」は、女面です。男の鬼には角が無く、女性の鬼には角がある。だから女性はお嫁入りの時「角隠し」を付けるのかもしれません。
面打ちを始めた頃からいつか必ずこれを打ちたいと思っていたひとつなので、先生からお許しが出た時は、「嬉しい!」と「こんなに早く?」が入り交じって複雑な心境でした。なぜこの面が打ちたかったかというと、私が描く絵をご覧いただけるとわかるかもしれません。表現したいものや表現手法にとても近いものを感じています。
まだまだ、ようやく輪郭が見えてきた程度で先は長いですが、折りに触れ進行状況をお見せしていきたいと思っております。

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2009年5月26日 (火)

【展示会情報】蘇る四神獣

Shishinju

これは、私の初期の作品「四神獣」のシリーズです。これを作ったのはちょうど10年前になりますが、今回久しぶりに展示しようとひっぱりだしました。最初、あまり気乗りしなかったのですが、実際、若干の調整をし、和紙に出してみたところ、あまりの相性のよさに驚きました。まるで屏風絵のようなしっとりとした仕上がりになっています。見慣れた私の目にもこの作品達が新鮮に映り、新たな魅力を感じるようになりました。
最近の私のタッチとは少し違う印象もありますが、その出来栄えを生でご覧ください。

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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2009年5月25日 (月)

【展示会情報】月鼓ー能楽師 大倉正之助氏

Mangetsu

コンピュータを使用して作品を作るということは、私にとって諸刃の刃のようなものだ。私も15年くらい前は、筆を使って絵を描いていた。その頃に比べて表現の幅は広がり、徹底的に一本の線にこだわることができるのもこの技法のおかげだと思う。こだわれることが利点なら、こだわり続けられることは難点にもなる。私は自分の作品を目の届くところに飾るのは好きではない。たとえばリビングに飾ると、折りに触れ「ここをちょっと直したい。」「ここの色をもう少し深くしたい。」と考えてしまう。これがアナログで描いたものならあきらめも付く。この時にはこれが最善だと思ったのだからと....。
いつでも加筆や変更ができるこの技法は、私に手直しをする機会を際限なく与える。上左の作品は、2003年に描いた「満月」というもので、今回、日本橋三越での展示会にも出品する予定だった。和紙に出力しようと久しぶりにファイルを開き、見ていると、「直したいの虫」が、わいてきた。ちょっとだけのつもりが止まらない。たしかに当時、大倉さんとは知り合ったばかりで、大鼓を打つ姿も数回見ただけだった。その強い印象をもとにこの絵を描いたのだが、6年の時は見る目を大きく変えた。「手のあげ方はこうじゃない。」「表情が違う。」「もっと緊張感と迫力を。」「ひざの位置が違う。」......。際限がない。結局、現時点では右の作品に落ち着き、作品名も「月鼓」とした。左の作品はもう世に出ることは無いだろう。よく、デジタル作品は同じものを何枚でも量産できるといわれるが、私の場合、このような事情で作品が同じ形を留めることは少ない。その時その時の最高のものを目指したいと常に思ってしまうからだ。結局、私の作品はどれもまだ、完成していないのかもしれないし、生涯完成することもないのかもしれない。

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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2009年5月24日 (日)

【展示会情報】四世 中村雀右衛門丈

Jakuemon

6月3日〜9日に「新・浮世絵」と題して、日本橋三越本店で開催する私の展示会に出品する1枚。
私の個人サイト「uzu.info」のトップページにも使用しています。
歌舞伎のの名女形、人間国宝 中村雀右衛門丈の大首絵です。以前から江戸時代の浮世絵のように役者絵は描きたいと思っていましたが、現代は、肖像権の問題でなかなか自由に描くことができません。そんな中、快く首を縦に振っていただけたのが雀右衛門さんでした。間にはいってご尽力いただいた方には感謝しております。
私にとって女形は、初めての挑戦でした。元々、男衆の迫力や緊張感を直線的に表現してきた私にとって柔らかな物腰の女性を描くことは大きな挑戦で、結局、この絵の完成までには約2年の月日が必要でした。何枚も何枚も下絵を描きましたが、なかなか満足できません。「柔らかさ」「美しさ」「艶っぽさ」そこにばかり目を向けていると表面的でただきれいなだけの絵しか生まれてきません。やっと納得がいく絵になったのは、まっすぐ一本通った芯に気がついた時。線は、私の他の作品とは違う柔らかいものですが、内面で表現しているものは、変わりがありません。ピンと張った緊張感、凛とした表情は、他の作品となんら変わるものではありません。
幸い、雀右衛門さんの米寿の年に完成し、ご本人にお渡しすることができました。たぶん、喜んでいただけているのではないかと思っています。
お見せした私のまわりの方々からも好評価をいただいています。中でも最近嬉しかったのは、この絵が使われた今回の展示会DMを前置き無くある女性に見せたところ、「男性が女に扮している姿に見える」と言われたこと。そうです、私は女性を描いたわけではありません。あくまで名女形「中村雀右衛門丈」を表現したのです。それが伝わったことに喜びを感じました。
日本橋三越では、この作品のため特別に漉いてもらったキラ(雲母)を漉き込んだ和紙を使って展示し、販売もします。
越前の伝統工芸士に一枚一枚手透きで漉いてもらったもので、会場には70cm×90cmという大きなものです。ぜひ、足をお運びいただき、実物をご覧ください。

【展示会情報】
「浮世絵のルネッサンスby岡 達也」
デジタル技術と越前手透き和紙による平成の「浮世絵」
・会期:2009年6月3日(水)〜9日(火)
・場所:日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」

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2009年5月23日 (土)

高いところから失礼します。

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この斜め具合がなんともすてき。

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2009年5月22日 (金)

ゾウがいます。

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東京タワー付近を車で走行中、前方ビルの屋上にゾウを発見!
都会はサバンナだ!

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2009年5月21日 (木)

土蜘蛛は薪能に限る!

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松山城石垣前の特設能舞台で金剛流の「土蜘蛛」が演能された。夕暮れの肌寒さを吹っ飛ばすような、迫力ある舞台だった。私は、許可をいただいて撮影をしていたのだが、シャッターが追いつかないくらい目眩く展開。シテ方(土蜘蛛)が舞台狭しと暴れ回る。能にはめずらしいスピード感があり、だれもが楽しめる演目だと思う。さらに金剛流は、他流とは異なり、蜘蛛の糸(和紙でできている)をびっくりするぐらいたくさん投げる。まさに千筋の糸。屋内の能楽堂でも迫力ある舞台が楽しめるのだろうが、今回は薪能。舞台四方に張られたしめ縄に蜘蛛の糸が絡まり、大きな大きな蜘蛛の巣ができあがる。圧巻!
写真は、最後の場面。武者によって土蜘蛛が退治された後の図である。ストーリー上、土蜘蛛は退治されているのだが、蜘蛛の糸に絡められ、残された武者達を見ると、「土蜘蛛の勝ち!」って感じがする。

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2009年5月20日 (水)

電線に魅かれる

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写真は、松山市市内を走る路面電車の線路と「電線」である。
数年前から、なぜか電線に魅かれる。どうしてだかよくわからない。電線のある風景は、なぜか昭和を思い起こさせる。といって、今の都会に電線が無いわけではない。一部の地域では、地下に埋めているところもあるが、まだまだ健在である。現在進行形なのだ。なのに、「ALWAYS 三丁目の夕日」を彷彿とさせるような郷愁を感じる。
シルエット状に加工するとさらに郷愁は増す。下は、3年前私がデザインした羽裏「20世紀少年」である。

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今も昔も存在するのに、どうして昭和を感じさせるのだろうか?子供の頃、見上げた空には電線があった。夕焼けの空、逆光でシルエットになった電線は、子供のころとても高いところにあった。どこまでも、どもまでも続いている気がした。今では、その電線よりもっともっと高いビルが林立している。電線は低く、ビルの影に消えていく。まるで、時代に取り残されたかのように.....。

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2009年5月19日 (火)

汽車と車と自転車と

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四国は愛媛県松山市で捉えた風景。信号待ちしていた汽車が(とはいっても路面電車)青信号で目の前を通りすぎようとした瞬間。私的には路面電車だけを撮りたかったんですが、要らぬものまで写ってしまった。とはいえ、これはこれで3者がまるで競争しているかのようなおもしろい絵になっていました。狙ったのではなく偶然の産物です。
鼻の差で自転車の勝ち!

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2009年5月18日 (月)

誰もいない新幹線

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福井からの帰り、米原で新幹線「ひかり」に乗り換える。列車が到着してドアが開き中へ。さらに目的車両の自動ドアが開いた時、我々は唖然とした。「誰も乗っていない.....。」「ほんとにだれも乗っていない。」今乗ってきた我々2人しかいない。いくら最終1本前の東京行きとはいえ、その日は5月4日。たしかにUターンラッシュにはまだ早い。車両も最後尾16車両だったが、それにしても誰もいないのは不思議だ。東京までの間、乗ってきたのは男性一人。不思議なことにこれだけ空いていてどの席でも座り放題なのに、その男性は我々の斜め後ろに座った。手に持った乗車券を確認しながら。そう言えば、我々も律義に指定席に座っている。こんなに空いているのに。しばらくして、その男性も名古屋で下車。その後は結局東京までだあれも乗ってこなかった。トイレに立ったついでに恐る恐る前の車両を覗いてみる。5人ほど乗っている。前の方に固まって。16両編成のこの車両、全部で100人くらいしか乗車していないんじゃないだろうか?これ、一人だったら怖いだろうなぁ.....。
突然、通路をケムール人が走りすぎたり、ふと見ると窓の外が宇宙になっていたり、もう一度、前の車両を覗いたら今度は誰もいなかったりとか、いろいろ妄想しながら律義に同じ席で東京まで帰りました。

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2009年5月17日 (日)

岡太神社/大瀧神社の彫刻

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岡太神社/大瀧神社のお社は、その複雑な形状だけではなく、全面に施された彫刻が圧巻です。龍、鳳凰、獅子等々、思いつく限りのものが所狭しと彫刻されています。中でも、側面の彫刻(写真下)は、ロダンの「地獄の門」を彷彿とさせます。
上は正面、赤く見えるのは、下に引かれた緋もうせんの赤を反射しています。元は側面と同じく木そのものの色です。

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2009年5月16日 (土)

越前より和紙が到着

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越前より、6月の個展用手透き和紙が到着。
右が「生漉き楮手透き和紙」左が「雲母(キラ)入り手透き和紙」。この他、「雲肌手透き和紙」も使用します。どれも私の作品のために漉かれた和紙です。この紙によって作品がどのような表情を見せるのか、今から楽しみです。

「雲母(キラ)入り手透き和紙」
二層漉きの技術を使い、ベースになる層は無地に漉いた紙を、表面層には雲母を漉き込んだ紙を同時に漉き、まだぬれている間に2枚を合わせ圧着させます。雲母(キラ)は花崗岩などに多く含まれる鉱物で、この結晶を挽いて粉にしたものを使用します。

「雲肌手透き和紙」
●製作者、伝統工芸士 長田さんよりのコメント
 紙はその用途から出来るだけ書きやすい、色も白くして、ごみの少ない、絵や書を支えるものであって決して主張しないことが伝統技術の一つとして大切に守られてきました。代表的な技術である流し漉きでは光沢のある質の良い和紙の材料が水の中で泳ぐ姿を見ながら漉き、均一な方向で流れるようにすることにより画家や書家にとって良い紙として認められます。それは祖先より受け継がれ伝統に培われた大切な技術であり、誇りでもあります。
しかし紙の職人は知っています。丁寧に水と均一に分散される役目を持つネリによって混ぜられた楮や三椏が自由に水の中を泳ぐことを許し、出来上がる紙は染色された色や凹凸とは違う「雲肌」という模様となってささやかな主張をすることを…ただし漉いているときには材料の混ざり合った水の流れだけしか見えませんから紙として出来上がった時までその姿は現れません。また自然の動きにまかせて作り上げてゆくものなのでひとつとして同じ柄にはなりませんがどの仕上がりも大変美しいものばかり、「雲肌」は熟練した職人と漉き場の水との合作と言えるかもしれません。
丁寧に仕込まれた材料と熟練した人の手による水の動きで作られる美しさを持っている雲肌紙は絵画や書の世界で、どのように受け入れていただけるのでしょう。漉き手の思いとそれを使う人の思いがつながるとき、職人としてこの上のない喜びをいただけると思います。
私たちは紙とともに生きています。紙漉きを教え伝えたとされる川上御前の祀られる大滝神社、39回目の33年ごとの大祭を前にして、やっと冬を越し春を迎えた越前和紙の里は職人の心意気を今も伝え続けます。

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2009年5月15日 (金)

舞子さんのかんざし

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越前市池田町という山あいの町で見かけた木。
まるで舞子さんのかんざしが、たくさんぶら下がっているような光景でした。
なんという名前なのかはわかりません。
ここには、とても怖い吊り橋と能面美術館があります。
福井には、出目家という江戸時代の能面を凌駕した面打師達がいました。越前出目家と大野出目家があり、中でも大野の面打師、出目是閑吉満(でめぜかんよしみつ)は、秀吉から「天下一」の称号を許され、子孫は代々面打を世襲したそうです。
私も仕事の傍ら面打をしております。現在、三面目の小べし見に挑戦中。近々お見せできる日もあると思います。

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2009年5月14日 (木)

法華八講

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法華八講とは、神仏習合だった頃に行われていたもので、明治の神仏分離で途絶えていたものが、今年、33年に一度の式年大祭にあわせて143年ぶりに厳修されたそうです。荘厳なお社の前で24人の僧侶による神仏に捧げる法華経の問答と声明が繰り広げられ、周りの環境とも相まって素晴らしい体験をさせていただきました。それにしても素晴らしいお社です。決して大きな建物ではありませんが、お社全体に施された緻密な彫り物は見るものを圧倒します。
神仏習合とは日本古来の神と外来宗教である仏教が結びつけられた信仰。そこに至る過程でどんなことがあったのかは計り知れませんが、個人的にはとても日本人らしい解決法ではないかと思っています。今現在も世界中で宗教の違いによる戦争や内戦が絶えず行われています。互いを尊敬し、思いやることがそもそもの宗教の有り様ではないかと思います。たとえどんな相手でも互いに理解し合い尊敬し合うところから始めれば、多くの問題は解決できるのではないでしょうか?

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和紙の神様「川上御前」

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越前に旅したもうひとつの理由は、越前市大瀧町にある和紙の神様「川上御前」が祀られている岡太(おかもと)神社訪ねること。今年は式年大祭、三十三年に一度の大規模な例祭ということで、個展の成功を紙の神様にお願いすべく、この地に訪れた。
三十三年に一度の例祭で、今年は第三十九回目。なんと千五百年近く続いているお祭り。千五百年前、この地に紙漉きの技を伝えたとされる「川上御前」。1575年(天正三年)には織田信長の焼き打ちから逃れ、ご神体は今も守り続けられている。
それにしても境内の木々の大きいこと。天にも届きそうな大木に守られた境内には、人々が集い、様々な催しが行われていた。

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和紙の里、越前へ

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ゴールデンウィーク、6月にある浮世絵展用の和紙を漉いてもらっている和紙の里「越前」に旅してきました。東京から「ひかり」で米原へ。米原で特急「しらさぎ」に乗り換えて武生までいきます。写真は、米原乗り換え時。特急「しらさぎ」は、右です。左はホームで見かけた愛くるしい電車。
行程の半分くらいがトンネルじゃないかと思われるほど山深い路線。新緑の優しい山々は、故郷を思い起こさせます。

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2009年5月13日 (水)

浮世絵のルネッサンス

Mitsukoshidm展示会用DMです。
左は「両国」右は、四世 中村雀右衛門丈の大首絵です。

6月3日(水)〜9日(火)まで、日本橋三越本店本館5階「リビングステージ」にて「浮世絵のルネッサンス by 岡 達也」が開催されます。
今回の作品に合わせた手透き和紙を越前の職人さんに漉いていただきました。期間中は販売もしております。ぜひ、お立ち寄りください。

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mybest再開!

私のwebサイト「uzu.info」が近々リニューアルされます。それに伴い、お休みしていたmybestもココログに移し、再開です。6月3日〜9日には、日本橋三越本店で現代版浮世絵の個展も開かれます。折りを見てそこで発表する新作などもこちらでご紹介していこうと思っております。

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